Lomography New Petzval 85レンズの魅力の一つは、その美しく独特なボケ効果。しかし、渦巻くようなボケを撮影するためにはいくつかの撮影テクニックがあります。そのコツを覚えて、New Pezval 85レンズを最大限に楽しみましょう。
(心と)絞りを開放して、浅い被写界深度で撮ろう
独特の渦巻くようなNew Petzval 85レンズのボケをマスターするためには、f/2.2やf/2.8のような大きな穴の絞りプレートを使用することです。絞りを開放することにより、焦点が合う被写体に対し、他の要素がぼやけた、被写界深度が浅い写真を撮影することができます。
被写体と背景の間にちょうどよい距離を取ろう
被写体と背景の間にちょうど良い距離をあけることでPetzvalの甘美な渦がより強調されます。距離があると、焦点が合う要素と、ボケが出る要素がより明確に区別されます。
被写体の周りのスペースに最適な量を確保しよう
被写体の周りにスペースがないと、イメージにミステリアスなボケの魔法が生じるエリアに限りができてしまいます。被写体の周りの空間にたくさんの何もない空間をあけることで、ボケが輝くスペースを確保しましょう。
ハイコントラストな色の前で撮り、自然な背景の質感を生かそう
コントラストの強い自然の背景やテクスチャーはPetzvalの渦巻くようなボケにとって最適です。特に、木や森林、葉、水などの自然の背景の質感を生かしてみましょう。
パターン化された背景の前で被写体を撮ろう
カーテンやファブリックのようなかわっている、華美なパターンの背景を背に撮影したPetzvalポートレート写真にも、素晴らしいボケ効果が見られています。背景にパターンが多く見られる場所などでも、撮影してみてください。
様々な焦点距離に被写体を配置してみよう
Petzvalの渦巻くボケ効果は、たくさんの異なる距離に配置された物やパターンが並べられた背景で、写真を撮影する際により強くなります。例えば、被写体が最前にいる、にぎわうストリートシーンの写真を撮るならば、その背景に様々な距離ポイントが多数配置され、それらが美しい渦巻くボケとして現れます。
スペシャル絞りプレート 4枚
‘レギュラー’の円形の絞りプレートの他に、星型、しずく型などのボケをスペシャル絞りプレート(別売り)でお楽しみいただけます。絞りプレートにカットされた形は、焦点外の光が輝くポイントに現れます。例えば、星型の絞りプレートを使用すれば、焦点が外れた輝くポイントに現れる形は星型です。とってもかわいくて楽しいテクニックです!
穴の小さな絞りプレートで、ウルトラシャープな写真を撮ろう
これまでご紹介しているNew Petzval 85レンズのテクニックでは、どうやってベストなボケ効果を手に入れるかに焦点を当ててきました。しかし、極度のボケや焦点が合わないエリアを求めない、通常のイメージを撮影したい時もあります。もちろん、New Petzval 85レンズで、2世紀前の光学設計を活用した、全体的にシャープな写真を撮影することも可能です。鮮明でシャープな写真を撮影する際は、高いF値(f/8やそれ以上のような)の絞りを絞ったプレートを使いましょう。
日中に屋外で撮影する時は、低い感度を使おう
New Petzval 85レンズに付属している最も大きい絞りプレート(f/2.2)を使用する際は、直接の太陽光の下でのオーバー露出を避けるために感度100などの低感度フィルムや低い感度設定で撮影頂くことをお勧めします。
何らかの理由により、低感度フィルムや低い設定を使用できない場合や、早いシャッタースピードのカメラボディーを使用している時は、NDフィルターを使用してみましょう。NDフィルターはレンズとカメラに到達する光の量を減少させることができるので、それでも大きな絞りプレートを使用することができます。このテクニックは、古いPetzvalレンズで撮影する時のような大判フォーマットフォトグラファーに一般的に使用されています。
f/2.2のような大きな絞りプレートで撮影する時、レンズはとても浅い被写界深度になります。これは、ピント合わせの際に、焦点が合う位置に正確にヒットさせなくてはならないことを意味します。
被写体にしっかりとピントを合わせる助けとして、レンズの距離設定ノブを初めからラフに合わせておくことをお勧めします。こうすることで、撮影前にカメラのビューファインダーを覗き、体を前後に少し動かし、正確なピント合わせの微調整を行うことが可能になります。これは、できるだけ正確なフォーカスが求められるマクロフォトグラファーによく使われているテクニックです。
Petzvalレンズでポートレート写真を撮る時にベストな方法は、このフォーカステクニックを、被写体の目に焦点を合わせて行うことです。被写体の目が、できるだけシャープになるように調整しましょう。